今日は結論から言ってしまうと、地産地消は最強、という話です。
ちょうど今ぐらいの時期で数年前ですね、座間市のとある和菓子屋さんに取材に行ったんですね。その和菓子屋さんは、お菓子を手作りすることをすごく大事にされていて。機械を入れて売上を増やすこともできるんだけども、手作りしたいから、家族でせっせと毎日お饅頭や最中をつくっています。そういうお店です。
看板商品は最中なんですが、時期柄ということで、いちご大福の話題になりました。
和菓子屋さんの季節商品として、いちご大福ってスタンダードな商品ですからね。そのいちご大福がすごく評判がいいという話になったのです。
「今まで食べたいちご大福の中で一番おいしかった」というような感想もいただけるそうで、他県からわざわざ買いに来られる方もいるそうなんですね。
じっさい、どんないちご大福なのか食べてみました
なるほど、それはすごいと思って。わたしもさっそく購入していただいてみました。

とても美味しかったです。文句なしに。
見た目は、ごく普通のいちご大福です。大きなイチゴを餡子と求肥で包んであります。
食べてみると、熟したイチゴから果汁がじゅわーっと口の中に流れてきて。甘い餡子と混ざり合ってなんともいえない甘さを感じさせてくれるわけですよ。
イチゴがね、酸っぱくないのです。甘いです。とても甘い。
文句なしに、これは美味いと思いました。
人生で食べた中で上位にランキングされるいちご大福です。わざわざ他県から買いに来るのはうなづける味です。
なんでそんなに美味しいのか、和菓子屋さん曰く……
和菓子屋さんに、このいちご大福すごく美味しいですね、と素直に感想を伝えると、
ご謙遜されて「僕がすごいんじゃなくてイチゴがすごいからです。イチゴが美味しいからですよ」
と、照れたようにお話されていました。
聞いてみると、徒歩で5分ほどのイチゴ農家さんからイチゴを直接仕入れているとのこと。
その農家さんでは、イチゴを糖度が高くなるまで収穫せずにとっておいて。2月から3月に糖度が高くなって食べごろになっているものだけを出荷するスタイルなんですって。
それでこの和菓子屋さんでも、つくったいちご大福は1日しかもたないわけです。
作った分だけ売り切るようにしてるわけです。
しかもですよ。
この和菓子屋さんは、ちゃんと氷砂糖から餡子つくってますし。使う水も、硬度が高いっていうんでわざわざ軟水器で硬度を下げた水を使うこだわりようです。
食べてみると、きっちり作ってあるブレない味の餡子というんでしょうか、、味に底力がある餡子なんですよ。
サラッと語られるけども、近いことはすごいことなんです
だから、こちらのいちご大福。
見た目は何の変哲もない、スタンダードないちご大福かもしれませんが、
すごい限定品なんですよ。
とても近い距離でやりとりされている採りたてのイチゴに、技と工夫の結晶である餡子が合わさっているからこそ絶品なんです。
この和菓子屋さんと、イチゴ農家が近所だったっていうことから生まれた奇跡の品なんですよ。
まさにこの地でしか食べることができない、いちご大福なんです。だから文句なしに美味い。
そういう奇跡って意外にその辺に存在するかも
ただ……こういう奇跡の商品って、みなさんが見落としているだけで、けっこういろいろなところに存在してるんじゃないかなあと思ったんですね。
とくに普段着で行けるお店。和菓子に限らず、パンやら飲食店やら。実は超うまいもの扱ってるってお店ってけっこうあります。
このいちご大福が、ぜんぜん話題になってないのがその証拠みたいなものです。
実は、知る人ぞ知る、奇跡の商品って、探せばけっこうたくさんあるんじゃないかなあって。今日はそんなことを思ったというお話でした。
みなさんのご近所でも、絶品のお店を探してみてはいかがでしょうか…?
ちなみに……
この和菓子屋さんには「あんまり美味しいって書かないで。売れすぎると困るから」って言われてるので名前を伏せてます。
いちご大福は、売り切りスタイルなのですぐ無くなっちゃうので、遠くから来られる時は電話くれとおっしゃってました。先日、千葉からわざわざ来たお客さんがすごく悲しんでいたのが辛かったみたいです。
というわけで、また季節になってきたので、わたしはこっそり買いに行こうかなあと思います(笑)。